HOME >

機密文章を「自社内」もしくは「処理業者に委託」のどちらがコスト高か徹底検証

機密文章を「自社内」もしくは「処理業者に委託」のどちらがコスト高か徹底検証

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

機密文書を処理する際、自社内で処理をするか処理業者に委託するかで、企業が負担するコストに大きな差が発生してしまいます。事業活動において経費をできるだけ少なくすることは重要な要素ですが、単純に予算確保が少なく自社内で処分している企業も多いのが現状です。

そこで今回は、自社内で処分することで本当にコストが安く済むのか、処理業者に委託することは割安なのか割高になるのかを検証していきます。

自社内での処理は従業員への負担が増え業務効率が低下

機密文章を処分する際に、情報漏洩を懸念して自社内のシュレッダーで処分する企業は多いです。機密文章を取り扱う量が少量などであれば、自社内で処分してしまう方が手っ取り早い場合が多いですが、量が多くなればなるほど、シュレッダーで粉砕する際における従業員への負担が増えてしまう問題があります。

例えば、1000枚以上の機密文章を1時間かけてシュレッダー処理した場合、1時間という僅かな時間を雑用で消費してしまうことになります。さらに、処理している間に細断された紙が満杯状態になり、ゴミとして処分するなどの作業が発生した場合など、シュレッダー処理する時間に加え、ゴミとして社内のゴミストッカーなどに持っていくといった手間も増えます。

そのため、シュレッダー処理している間と細断した機密文章をゴミとして出している間、従業員ご自身の業務がストップしてしまうことになります。この作業を全ての従業員が行うことで、企業全体として見れば、シュレッダー処理に膨大な時間を浪費していることになり、生産性が悪くなってしまいます。

処理する量が多いほど自社処分の方がコストが割高になる

自社で機密文章をシュレッダー処理すると、時間を浪費してしまい業務効率を低下してしまう問題があることに加え、意外と自社で処分するとコストが割高になる可能性があります。処分する量が多ければ多いほど処分に係るコストが割高になる傾向にあります。

シュレッダー処理をする際のコストと考えると、ゴミ袋代だけ発生すると単純に考えてしまう方も多いかもしれませんが、論理的に考えて、ゴミ袋だけではなく、シュレッダーの購入もしくはリース料、処理する際に係る人件費、電気代、企業がゴミを処分する際に自治体に支払う費用など多くの費用が発生することを考慮する必要があります。

例えば、200人規模の事業所において、25万円のシュレッダーをオフィスに5箇所設置した場合におけるコストを計算してみます。

シュレッダー本体に係る費用:25万円×5=125万円 月額約10万円
人件費:2,000円×1時間×200人=月額40万円(平均時給2,000円で毎月1時間の処理時間を確保した場合)
電気代:月額500円×5=月額2,500円(1台あたり500ワットの消費電力で計算した場合)
ごみ袋代:60円×3回×5=月900円(1枚4kgあたり60円で月3回のペースで交換する場合)
ゴミ処理費用:1800円(1kgあたり30円で60kg処分する場合)

合計:50万5200円

専門業者による処理相場は20kgあたり1,800円程度

先程紹介した自社内でシュレッダー処理を行った例では、月あたり50万円以上の費用が発生している計算になります。一方で、破砕処理サービスや溶解処理サービスなど専門の業者に委託することで、機密文章を処理する際に発生する手間とコストを大幅に削減することができます。

専門業者に委託して機密文書を処理する際に発生する費用は、ダンボール箱一箱(20kg)あたり1,800円が相場となっています。

例えば、宅配便で高い知名度を誇るヤマト運輸の「機密文章リサイクルサービス」は、発送運賃、溶解処理に発生する費用を含めて、ダンボール一箱あたり1,800円(税抜)で処理ができます。

また、大塚商会の機密文書溶解処理サービス「メルティBOX2」は、ダンボール回収型(タイプW)を利用すると、一箱あたり1,800円で利用できます。こちらは、バインダーなどに閉じたままでも専用のダンボールに詰めるだけですので、コストだけではなく分別に要する手間を大幅に削減できます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「機密書類処分の知識とリスク」カテゴリの関連記事